経済指標 消費者物価指数

今回は、経済指標の中でも重要な指標のうちの一つである、消費者物価指数(CPI;Consumer Price Index)についてお話しします。
この経済指標は外国為替(FX)取引を行っている人や株投資を行っている人には重要な指標となります。

CPIとは、基準月に比べてどれぐらい物価が下がったか上がったかを示す指標です。
CPIが上がれば物価が上がった、下がれば物価が下がったということができます。

この指標の重要な理由は、現在の日銀は物価上昇2%を達成目標にしており、2%に行くまでは金融緩和政策が続くとみられるからです。 金融緩和政策が続けば、安い金利でお金が借りることができ、企業が投資がしやすくなります。
よって、株価があがります

さて、「物価」とはどうやって計算しているのでしょうか?
CPIの場合「ラスパレス指数」が採用されています。
ラスパイレス指数は、「基準時点に買った財・サービスの組み合わせを比較時点にもそのまま買うとした場合に、比較時点ではどれだけ余分に支払わなければならないか」を示す指数であり、言い換えると、「過去の生活水準を同じように現在もやるとどれぐらいのお金がかかるか」という考え方です。

基準時の財の価格をP1、数量をQ1、比較時の価格をP2、数量をQ2とすると

ラスパイレス指数={(P2×Q1)/(P1×Q1)}×100(%)と表されます。


ですが、CPIは欠点もあり、「上方バイアス」がかかる可能性がある点です。
つまり、実際の物価よりもCPIが示す「物価」のほうが高く見積もられる可能性です。
以下4つが原因でバイアスがかかるといわれています

1)代替効果バイアス
ラスパイレス物価指数が基準時のウェイトで計算されるために発生します。
ハンバーガーとコーラで考えてみます。

(昔)ハンバーガー150円 10個
コーラ 100円 15個


(今)ハンバーガー200円
コーラ80円


とすると、
CPI=(200×10個+80×15個)÷(150×10個+100×15個)×100(%)=106.7となりますが、
通常、消費者は相対的に値段が安くなっている商品やサービスに対する支出数量を高くする傾向があります。
ですが支出数量を固定しているラスパイレス指数では反映されません。このため「上方バイアス」がかかります。


2)小売店販売形態間の代替効果バイアス
消費者が、商品やサービスの購入先を安売り店に変更することから生じる上方バイアスです。
CPIでは、価格の調査先を基準時点で選んだ店舗で行うためにおこります。

例えば、以下の例ですが、
250円 カントリーマーム A店

190円 カントリーマーム Bストア

だとして、実際消費者はBストアで買うが、A店の値段を今回の物価の計算対象としてしまうということです。

3)品質調整バイアス
品質向上に伴う価格向上を物価上昇としてとらえてしまうバイアスです。
たとえば、昔のテレビと今の4Kテレビでは価格が値上がりしていますが、物価上昇によるものではなく、
品質や性能が向上したことによります。このバイアスが一番大きいです。

4)新製品登場バイアス
新製品は値下がりが激しいが、そもそも調査対象に入っていないため、物価上昇バイアスがかかるということです。
(つまり、この値下がりはカウントされないため、事実に反して物価が大きく見積もられる)

ですので、CPIがすべてということではなく、2%といっても実際の感覚では1%程度にとどまるかもしれません。
また、CPIだけで物価上昇を判断するのは危険だということもいえます。

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